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【令和最新!!】会社設立するなら何が良い?会社形態を検討します!

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会社を設立するといっても、会社の形態は複数あります。会社といえば、株式会社が最も一般的です。しかし、2006年の新会社法施行以降では『株式会社』の他に『合同会社』『合資会社』『合名会社』の4形態が設立可能です。株式会社の次に一般的だったかもしれない『有限会社』は、2006年以降設立する事が出来ません。

 

会社の形態

 

今回は、会社設立ニーズにあった会社形態を選択できるように、会社形態の定義と、メリットとデメリット、選択する場合のポイント、会社設立時の注意点、オフィス選びのポイントをまとめましたので、参考にしてみてください。

 

 

1 現在設立できる会社の種類

現在設立できる会社の種類

 

現在会社設立をしようとすると4つの会社形態から選択する必要があります。それぞれの会社形態の定義と特徴を解説します。また、万が一にも選択する事が出来ない場合や、選択したものがどうしても変更する必要がある場合のための会社形態の変更方法についておさえていきます。

 

会社形態は、以下の2つの項目によって分類できます。

 

  1. ①会社の債務に対する出資者責任
  2. ②会社の組織構成と内部ルール

 

以下で詳細をそれぞれの項目の説明を行います。

 

①会社の債務に対する出資者責任

 

出資者とは、会社を設立するさいに必要になる“資本金”の資金提供した人(あるいは法人)をいいます。出資者責任とは、自分が出資者となった会社が倒産した際に追う責任範囲をいいます。出資者責任は会社形態によって異なります。

 

また、出資者責任は『有限責任』と『無限責任』の2つがあります。有限責任とは、会社が倒産した際でもすでに投資した出資分のみを出資者の責任範囲とする事をいいます。つまり、有限責任においては出資金以上の責任を負う事はありません。一方で無限責任とは、会社が倒産した際に発生した負債全部を出資者の責任範囲とする事をいいます。つまり、無限責任においては出資した会社の負債額に関わらずその一切の責任を負う必要があります。会社形態によってこの出資者責任がそれぞれ異なってきます。

 

②会社の組織構成と内部ルール

 

会社形態に関わらず、組織構成や内部ルールは出資者の合意によって決定します。この内部ルールの中で重要になるのが、会社の事業活動によって得られた“利益”の分配方法になります。株式会社の場合には、この利益の分配方法は出資額に応じて与える事が必要になります。一方で、その他の3つの形態では自由に決定する事が出来ます。

 

現在設立できる会社を最も大きく分離する場合には、株式会社と持分会社の2種類になります。分類のポイントは、会社の所有と経営が分離されているかどうかという1点になります。株式会社は、会社の所有者である出資者=株主は会社の業務執行には関わらず経営とは分離しています。その代わりに、代表取締役をはじめとする企業経営の専門家としての取締役が経営を行います。一方で、持分会社は出資者自らが会社の業務執行にあたるため、所有と経営が分離しません。

 

株式会社と持分会社

 

持分会社は、前述の『合同会社』『合名会社』『合資会社』の3つの会社形態の総称をいいます。持分会社も株式会社同様に、事業を行って利益を追求するという事を目的としている点では同じです。

 

持分会社は知名度が低いため、小規模な会社が選択する会社形態というイメージがあります。しかし、アマゾンジャパンやアップルジャパンなど外資系の企業では合同会社の形態で事業を行っている会社も多くあります。

 

 

1-1 形態と定義と特徴

以下は、それぞれの会社形態とその特徴を説明します。

 

①株式会社

会社設立において最も一般的な選択肢は『株式会社』になります。過去は最低資本金制度*があったため、株式会社の設立を躊躇う要因になっていました。しかしすでに最低資本金制度は廃止されており、資本金は1円から会社登記が出来るようになっています。

 

株式会社の特徴は、出資者責任が有限責任である事と所有と経営が分離している事になります。その結果、出資者は出資した範囲のみで会社ならびにその会社の事業に責任を負い、出資した額に応じた株式を所有し、利益の分配を受けます。

 

株式会社は株式を発行する事ができ、より多くの出資者を募る事が可能になります。その結果、外部からの出資を受けやすいという点で、資金調達力が高いといえます。
また、株式会社の債務の返済原資はその会社が所有する資産のみになります。仮に株主や代表取締役が資産家であったとしても、その株式会社以外の資産を使用して返済する事は原則ありません。

 

*最低資本金制度とは、株式会社を設立する場合にはその資本金に1,000万円を用意する事が求められた制度をいいます。

 

②合同会社

合同会社は、2006年の会社法施行により新たに設立する事が出来るようになった会社形態になります。前提が小規模零細企業になり、会社設立が出来なくなった有限会社に代わる会社形態として活用されています。現在では、株式会社の次に選択される会社形態となっています。

 

合同会社の社員は全員が有限責任社員になります。但し、社員1名でも合同会社の設立は可能です。会社設立の際の出資金は全額払込みを行う必要があります。

 

合同会社では、出資者が全員有限責任社員としてその会社の経営に携わります。そのため、定款変更等も社員の同意で変更する事が可能な点で、経営や運営をより柔軟に実施する事が可能です。

 

③合名会社

合名会社は、無限責任社員のみで構成される会社になります。無限責任者とは、出資者責任が無限責任であり、所有と経営の両方を行う社員をいいます。合名会社では、無限責任社員で経営していく事が前提になっています。所有と経営の両方を行う社員であるため、社員一人ずつに『業務執行権』と『代表権』が付与されています。そのため、定款変更や会社の重要事項の決定には社員全員の同意が必要となります。

 

④合資会社

合資会社は、有限責任社員と無限責任社員の両方からなる会社になります。合資会社設立の際には、最低2名以上の出資者が必要になります。現在の会社設立においては、選択されることが少なくなっている会社形態になります。

 

合資会社においては経営の失敗した場合には、無限責任社員が全て負う事となります。仮に負債を合資会社の所有する資産でも返済できない場合には、無限責任社員の個人資産での返済を行う必要があります。但し、合資会社の同じ社員であっても有限責任社員の責任範囲は、出資した金額に留める事が可能です。

 

⑤LPP 有限責任事業組合

2005年から、LPP(有限責任事業組合)という新たな会社形態も会社設立が可能になりました。法人格ではなく組合という位置付けの事業体になりますが、株式会社の良いところを取り入れています。

 

株式会社は投入された資金を使って利益を上げて投資家に還元するという、資金を中心にする事業体といえます。一方で、LLPは“人”を中心にする事業体といえます。人が持つアイデアや専門的技術や能力を中心としています。そのため、株式会社は出資比率で利益配分が変わるのに対して、LPPでは出資比率を採用する義務はなく自由な設定が可能になります。その他の会社運用上の決め事も自由な内部自治によって決定・運用する事が可能です。

 

◆会社4形態の特徴比較

株式会社と合同会社と合名会社と合資会社の4つの形態の特徴を比較します。

株式会社 合同会社 合名会社 合資会社
出資者の形態 株主 社員 社員 社員
出資者
(最低人数)
1名 1名 1名 2人
出資者責任 有限責任 有限責任 無限責任 有限責任
無限責任
代表者名称 代表取締役 代表社員 代表社員 代表社員
資本金 1円以上 1円以上 指定なし 指定なし
役員の任期 最長10年 無制限 無制限 無制限
最高意思決定 株主総会による決議 社員の過半数の同意 社員の過半数の同意 社員の過半数の同意
決算公告 必要です 不要です 不要です 不要です
利益配分 出資額による制約あり 定款によって自由に設定可能 定款によって自由に設定可能 定款によって自由に設定可能
設立費用 24万円*~ 10万円**~ 10万円**~ 10万円**~

 

*株式会社の設立時費用は、登録免許税が15万円からになります。またその他に定款認証費用5万円と印紙代4万円が必要です。
**合同会社と合資会社と合名会社の設立時費用は、登録免許税が6万円からになります。またその他に印紙代4万円が必要です。定款認証は不要になるため費用は掛かりません。

 

組織別法人数の割合

 

なお国税庁の平成29年度分『会社標本調査』の組織別法人数によると、約271万社ある法人全体のなかで93.8%を占める253万社が株式会社になっています。その次に多いのが8万社(構成比3.1%)の合同会社になっています。つまり、ほとんどの会社は株式会社を選択しています。株式会社を選ぶ場合の多くは、出資者責任が有限である事と、社会的認知度からくる信用度が高い事が要因になります。一方で、次に選択されることが多い合同会社は出資者責任が有限責任である事と設立費用が低く、設立後の運用の自由度が高い事が要因になります。

 

 

1-2 会社形態の変更

次章以降で会社設立時の会社形態の選択方法や設立方法を説明していきます。一方で、設立後に会社形態を変更する事が会社法743条によって認められています。この組織形態の変更を、組織変更といいます。

 

組織変更とは、会社法に則って会社形態の変更や会社分割や事業譲渡を行う事をいいます。会社形態の変更は、以下の2つの条件を両方実施することをいいます。

 

  • 〇会社の法人格の同一性を保つ=会社の法人格を引き継ぐという事です
  • 〇株式会社から持分会社(合同会社、合名会社、合資会社)へ組織構造を変更する。あるいは、持分会社から株式会社に組織構造を変更する

 

例えば、会社設立時には設立費用を抑える目的で合同会社を設立していましたが、事業規模の拡大による出資の必要性から株式会社に組織構造を変更するといった事があります。また、株式会社として設立していましたが、事業規模にあった形で会社の維持コストを抑えるために合同会社に組織構造を変更するという例もあります。また、一度株式会社から持分会社に組織変更してその後再度また株式会社に組織の再変更する事も可能です。

 

なお、合同会社から合資会社へ変更するなどの持分会社3形態の中での変更は『定款変更行為』になります。そのため、比較的自由に行う事が可能です。

 

1-2-1 組織変更の手続き

組織変更を行う際に必要な手続きをまとめていきます。組織変更は『株式会社から持分会社』と『持分会社から株式会社』の2パターンをそれぞれ説明します。

 

①株式会社から持分会社

株式会社から持分会社への組織変更を行う際には、組織変更計画を定めます(会社法743条)。組織変更計画とは、変更の前後で変化した内容を明確にした文章をいいます。また、組織変更計画に記載しなければいけない事項には定めがあります(会社法744条)。

 

〇以下の変更後の項目を決定・定める必要があります。

 

  • ・会社種別(合同会社/合名会社/合資会社から選択します)
  • ・目的
  • ・商号
  • ・本店所在地
  • ・社員に関する事項―(氏名・住所・出資額・出資者責任の区別)
  • ・効力発生日

 

なお、資本金は組織変更の前後において変更は行えません。効力発生日において株式会社から持分会社に変更が行われ、記載された会社の目的や商号や本店所在地や社員等の事項が定款で変更されたものとみなします。

 

②持分会社から株式会社

持分会社から株式会社への組織変更を行う際にも組織変更計画を定めます。

 

〇以下の変更後の株式会社の項目を決定・定める必要があります。

 

  • ・目的
  • ・商号
  • ・本店所在地
  • ・発行可能株式総数*
  • ・代表取締役選任後の取締役氏名
  • ・持分会社の社員が取得する株式の種類と株式数
  • ・効力発生日

 

株式会社から持分会社への組織変更同様に、持分会社から株式会社への組織変更においてもその前後において資本金の増減は行いません。なお、組織変更によって持分会社から株式会社に変更する場合には、公証人による定款認証は不要です。(新設で株式会社を設立する場合には、必ず定款認証は必要になります)。効力発生日に株式会社へとなり、変更計画書で記載された目的や商号などの事項は定款が変更されたとみなされます。

 

*発行可能株式総数とは、その会社が発行する事が出来る株式総数になります。この発行可能株式総数を超えて株式を発行しようとする時は、定款の変更が必要になります。

 

 

2 メリットとデメリット

メリットとデメリット

 

会社の4形態について、定義と特徴を解説しました。続いて、その特徴によって生まれるメリットとデメリットをそれぞれおさえていきます。前述のとおり、実際には9割以上の会社は株式会社を選択して設立していますし、残りは合同会社を選択しています。この事実からほぼこの2つの会社形態を理解すれば、選択肢としては充分ではあります。

 

 

2-1 株式会社のメリットとデメリット

最も会社形態として選択される株式会社のメリットは、以下になります。

 

株式会社のメリット

 

①最も一般的である

前述のとおり9割以上が株式会社であるため、株式会社を選択しておけば大きな間違いはありません。株式会社である事がネックになって事業を行えない業種はありません。また社会的認知輝度が高いため、最も信用を得やすいという利点があります。特に消費者向けの事業を行う際には、株式会社の認知度は他の持分会社より認知度は高いです。会社の信用を上げたいと思うのであれば、株式会社を選択するのが無難です。

 

②資金調達の選択肢が広がる

株式を利用した資金調達方法は新株発行*や株式市場への上場まで含めて多様です。また最近ではユニコーン企業**といった、未上場でありながら大きな市場価値を認められてベンチャーキャピタルから出資を受ける事も可能です。

 

前述でアップルジャパンやアマゾンジャパンなどの世界企業であれば資金調達の心配は不要です。しかし、中小・零細企業にとっての資金調達は企業の継続に必要不可欠な要素になります。『出資』の受け入れは、株式会社のみが実施できる資金調達方法になります。

 

*新株発行とは、会社設立後に発行する株式をいいます。新株発行には、株式引受人による出資が行われる場合と、出資が行われない場合があります。出資が行われる場合を『通常の新株発行』といい、出資が行われない場合を『特殊の新株の発行』といいます。
**ユニコーン企業とは、その会社の評価額が10憶$以上で、非上場かつ設立10年以内の企業をいいます。

 

③出資者の責任が限定である

株式会社への出資を行う出資者は、有限責任=限定している事は大きなメリットです。倒産した場合に出資した金額を失うリスクはありますが、出資金以上の責任を負いません。この有限責任のおかげで、資金調達をより多くの出資者から募る事が可能です。また資金調達だけではなく、出資した人間は株主となり経営に関与します。株主と経営者が良好な関係を構築できれば、経営者は株主による多くの意見を収集する機会を得る事が出来ます。

 

一方、株式会社にも持分会社と比較してデメリットもあります。

 

株式会社のデメリット

 

①会社の組織・運営に不自由さがある

株式会社は、様々なルールが定められています。具体的には、重要事項は株主総会の決議が必要になる事や決算公告義務などがあります。つまり、会社を運営・維持するために労力や費用が必要になります。

 

また、利益の配分は出資額に応じて分配する事が決められています。この規定に応じる事は不自由さを感じる出資者はいます。特に、出資者が会社経営にも参画している場合では、個人の資質によって利益への貢献度が異なってきます。そんな時でも利益の貢献ではなく1株あたりで利益の配分を行う事は、ある面においては不平等な事態を起こす事もあります。

 

②設立費用が持分会社より高い

設立費用は、株式会社のほうが14万円ほど割高になります。株式会社の登録免許税は最低15万円かかりますが、持分会社は最低6万円になるため、その差額が9万円あります。また、株式会社は公証人による定款の認証が必要になり、その費用が5万円になります。持分会社では定款認証が不要の為、定款認証費用がかかりません。

 

結果、株式会社の設立費用は20万円程度なのに対して、持分会社では6万円となります。その差は14万円程度になります*。

 

*株式会社と持分会社も定款に貼る印紙代4万円が必要になります。また、電子定款の場合には印紙代は不要です。

 

 

2-2 合同会社のメリットとデメリット

株式会社の次に選択される会社形態である合同会社のメリットをみていきます。

 

合同会社のメリット

 

①設立が簡単でかつ費用も安い

設立時の登録免許税が最低6万円からとなっています。株式会社は最低15万円になりますので、株式会社と比較して割安になります。合同会社も定款を作成する事は必要ではありますが、公証人による定款認証が不要です。そのため、株式会社の設立時には必ず必要な定款認証費用5万円もかかりません。また、電子定款を採用すれば定款には必要な印紙(4万円)も不要になり、登録免許税(最低6万円から)だけで会社設立費用を賄う事も可能です。

 

②会社運営や意思決定が迅速に実施できる。

合同会社においても出資者と経営者が同一になるため、株式会社が重要事項を決定する際に必要な株主総会の開催や決議が必要ありません。定款に定めを設けなければ、全社員の過半数の賛成により意思決定を行う事が出来ます。そのため、会社における意思決定を迅速に決定し実行に移す事が出来ます。株式会社では、株主総会や取締役会や監査役会や委員会などの機関の定めがあります。しかし、合同会社には機関は特にありません。但し、定款で定める事で社員総会など機関を設置する事も可能です。

 

また、決算の公告義務もありません。公告とは、官報やその他の方法で広く会社の情報を開示する事です。株式会社においては、定時株主総会の開催後に遅滞なく決算の公告を行う事が義務付けられています(会社法440条)。

 

③出資者は有限責任であり、対等である。

合資会社や合名会社と異なり、合同会社においての出資者は有限責任となっています。そのため、持分会社の中で合同会社を選択する会社経営者が多い状況が継続しています。なお、合同会社の社員*になるには、出資する事が必要になります。また、新たな社員が加わらない場合でも出資を増やす事も可能ですが、その場合には既存の社員が出資を行う必要があります。

 

また、持分会社では出資金額と議決権は連動しません。つまり、経営を行う社員は出資金額の大小に関わらず対等の代表権があり、多数決においても対等に1人として数えます。また、合同会社の利益についても、出資比率に応じる事無く配分する事も可能です。つまり、貢献度などの事前に決定した配分ルールに則って配分を行う事が出来ます

 

*合同会社の社員とは、代表権をもち経営にあたる人間をいいます。単純に業務を行う従業員とは区別が必要です。

 

では、次に合同会社のデメリットをみていきます。

 

合同会社のデメリット

 

①出資者を多く募る事が難しい

合同会社には株式発行が出来ません。そのため、株式を利用した資金調達やベンチャーキャピタルやファンドのように株式市場への上場や株価の値上がりを目指す投資対象になりやすくありません。その意味で、出資者を多く募るという事には向きません

 

②利益配分での調整が難しい

前述のとおり、合同会社において事業で得た利益の配分方法は自由に設定できます。自由に設定できるという事は、そこに意思決定が必要になります。複数の出資者がいる場合に、その配分方法を決定するのは簡単ではありません。株式会社においては、出資額に応じなければいけないため、利益の配分方法を議論する必要はありません。

 

配分する利益が確定してから配分方法を決定すると余計にトラブルになります。そのため、事前に配分方法を決定し、定款に記載しておく事がトラブル回避策となります。

 

③社会的知名度が低い

社会的知名度が低い事は、様々な場面でプラスには働きません。合同会社は一般消費者にまで認知が広がっているか言うとそうでもありません。そのため、よく知らないという理由で警戒されるという事はあります。それが新規顧客の獲得や、採用においてはハンデになる場合もあります。

 

 

2-3 合名会社のメリットとデメリット

無限責任社員のみで構成されている合名会社のメリットとデメリットをみていきます。まずは、メリットについて説明します。

 

合名会社のメリット

 

①会社設立の費用を抑える事が出来る

合名会社は他の持分会社と同様に登録免許税が最低6万円からになっていて、定款印紙代4万円を含めても10万円から会社設立が可能です。一方で、株式会社は登録免許税が高いのに加えて、定款認証費用も加わり24万円程度になります。また、会社開設の事務手続きが株式会社はもちろんですが合同会社より簡単です。

 

②無限責任社員1名で会社を設立する事が出来て、自由度が高い

合名会社のみのメリットというより、持分会社のメリットになりますが、会社法に違反しない範囲において定款に規定すれば自由に会社内部の運営を設計する事が出来ます。決算公告の義務もないため、決算書の公表を行う必要もありません。

 

続いて、合名会社のデメリットを説明します。

 

合名会社のデメリット

 

①代表社員は無限責任である

合名会社の出資者である代表社員は、事業を行う事で発生した負債については無限に責任を負う事になるため、出資者個人の資産も返済するための原資にする必要があります。こういうと合名会社や合資会社の無限責任は非常に重いように感じるかもしれません。しかし、個人事業主も同様に個人で経営を行うため、返済が必要であればその個人事業主の個人資産も返済原資に充てなければなりません。

 

また、株式会社や合同会社においても銀行などの金融機関から融資を受ける場合には、代表取締役の個人連帯保証*を求められる場合があります。特に中小・零細企業においてはまだまだ代表取締役の個人連帯保証は多くの場合に求められます。代表取締役が個人連帯保証になるという事は、その契約のみではありますが、その契約について発生する債務の返済は個人にも返済義務が生じる事を意味します。つまり、返済においては代表取締役の個人資産も返済原資に充てなければいけないという事です。

 

②社会的な知名度が低い。

国税庁による平成29年度『会社標本調査』の組織別法人数によると、合名会社は3,814社となり法人数全体の0.1%とかなり少ない状況です。一般的な人は合名会社の名称自体知らない事もあります。知名度が低い事が消費者を遠ざける要因になるため、一般消費者をターゲットとする新規顧客の獲得などにはデメリットになってくる場合もあります。

 

 

2-4 合資会社のメリットとデメリット

会社形態の中で唯一、『有限責任社員』と『無限責任社員』の両方の社員で構成されるのが合資会社になります。この両方の社員がいる事が最も大きな特徴になります。まずは合資会社のメリットから見ていきますが、基本的にいままでの『合同会社』と『合名会社』と同様の持分会社のメリットが当てはまります。会社設立費用が低く抑える事が出来て、会社運用の自由度が高いという事になります。

 

一方で、デメリットも合名会社と同様のものがあてはまります。つまり、無限責任社員の責任範囲は広いという事と社会的知名度が低いという事があげられます。また、合資会社固有のデメリットとして、会社設立時に少なくとも2名以上の出資者が必要になるという事です。無限責任社員1名と有限責任社員1名の最低2名の責任社員がいなければ、合資会社を設立する事が出来ません。

 

 

3 会社形態の選び方

会社形態の選び方

 

会社設立時に会社形態4つの中からどれにすべきか、非常に重要な選択です。前述のとおりに日本の法人の93.4%は株式会社となっていますので、株式会社を選択しておけば大きな間違いはありません。また、持分会社の合名会社と合資会社を選択するメリットは現状ではあまりありません。そのため、実際の選択肢になるのは株式会社か合同会社になりますので、ここからは株式会社と合同会社に選択肢を絞って解説をしていきます。

 

 

3-1 選択する前に知っておくべき前提

会社形態を迷う時に、事前に知っておくべきことはどちらを選んでも根本的な不具合にはなりにくいという点です。その理由は以下の3点です。

 

  1. ①会社形態によって出来る事業や出来ない事業の区別はない
  2. ②法人税率の適用など、会社形態によって出来る節税に区別はない
  3. ③会社形態の変更が出来る

 

①会社形態によって出来る事業や出来ない事業の区別はない

会社を設立する目的は、事業を行って利益を得る事です。事業を行うにあたっては許認可が必要な事業もあります。またその中には、法人である事が許認可を得る条件になっている場合もあります。具体的には、高齢化が進む中で事業ニーズが年々高まっている訪問介護や通所介護等を行う『介護保険法』で定められたサービス*や、居宅介護や共同生活介護や生活介護等を行う『障害者総合支援法』で定められたサービス*等になります。なお、この場合にも株式会社や合同会社や医療法人などの“法人の種類”は特に定められておらず、どの法人でも許認可の対象になります。

 

*介護保険法や障害者総合支援法で定められたサービスで、かつ利用者負担が1割で公費負担が9割のサービスを指します。

 

②法人税率の適用など、会社形態によって出来る節税に区別はない

法人を設立するメリットの一つは、個人事業主で納税するより税金負担が軽くなる場合が多いという点です。ここでの詳細の説明は割愛しますが、所得にかかる法人税や代表取締役の給与は経費となるなど、小規模な事業であっても法人であれば節税できます。個人事業主か法人であるかには大きな差が生じますが、株式会社と合同会社においては差がありません。なぜならば、税法上は株式会社と合同会社の両方ともに普通法人として取り扱われる為です。つまり、両方ともに適用される税法は同じになります。

 

③会社形態の変更が出来る

万が一、選択した会社形態で事業上や会社経営上不都合があった場合には、会社形態の変更が出来る事は前述のとおりです(『1-2-1.組織変更の手続き』にて解説しています)。株式会社から持分会社や、その逆の持分会社から株式会社への変更も可能です。変更には手続きが必要になるため、出来るならば変更は行う事は避けるべきです。しかし、変更が可能なのでもし解消できない不都合が発生した場合には、会社形態を変更する事が出来る事を覚えておいて損はありません。

 

 

3-2 選ぶポイント

株式会社と合同会社の二つの選択肢で、それぞれを選んだほうが良い場合もあります。大きな軸でいえば、事業を拡大していく場合には株式会社を選択すべきです。一方で、会社設立時から安定的な事業を継続的に行っていく場合には合同会社も向いています。以下ではより具体的な選ぶポイントの概要になります。

 

3-2-1 株式会社を選択すべき場合

 

①将来も含めて大きく資金調達を募りたい場合

株式会社の最も大きなメリットの一つは、株式による資金調達です。会社設立時には大きな違いがなかったとしても、将来的な株式上場や増資を行う場合に株式会社を選択しておくメリットは大きいです。

 

また、同じ法人ではあるものの金融機関やノンバンクからの融資においても株式会社であるデメリットはありません。一方、合同会社は数が少ないためのデメリットになってしまうのですが、持分会社に好ましくない印象をもつ金融機関やノンバンクもあります。

 

②不特定多数の新規取引先を募りたい場合

事業によっては、特定の1企業や1個人を相手に継続的な取引を行う事もあります。一方で、飲食店や理美容業な不特定多数の個人向けの新規顧客獲得を行う事業や、広告や複合機やネットワークなどの法人向けの設備販売などの法人向けの新規顧客獲得を行う事業もあります。これらの新規顧客獲得を行う事業は株式会社の設立を行うべきです。

 

法人で最も数が多いのが株式会社であるため、株式会社を取引先から外す条件設定をしている法人はありません。一方、取引を行う上で個人事業主では取引を行えない条件の法人はあります。また、一般消費者であっても事業者トラブルを避けるため、株式会社である事は安心感につながります。アップルジャパンやアマゾンジャパンなどの会社が合同会社ではありますが、圧倒的な商品ブランディングが確立しているため会社形態の影響は少なくなります。但し、知らないサービスや商品などの場合には、会社形態による信用度の後押しはサービスや商品選択に大きな要素になります。

 

3-2-2 合同会社を選択すべき場合

 

①設立費用や会社の維持費用を抑えたい場合

持分会社の会社設立は簡単でかつ費用が10万円程度となります。早く、安く会社設立を行う必要がある場合には、合同会社を含めた持分会社を選ぶことをおすすめします。

 

②出資者の特性を生かして事業運営を行いたい場合

事業で得た利益の分配方法が自由に設定できるのは、合同会社の大きな特性になります。資金以外の事業への貢献度合いによって分配できる仕組みを作る事は、優秀な人材を会社の経営に置くためのメリットになります。特に会社設立当初の限られた資金の中では、固定費となる人件費は低く抑えた条件で開始せざるを得ません。その中でも最終的な利益の分配方法が魅力的なものであれば、経営を行う上での大きなモチベーションになります。

 

 

4 会社設立

会社設立

 

株式会社と持分会社の設立では、持分会社の設立の手続きのほうが簡単であると解説してきました。どのくらい簡単であるかもポイントとしながら、合同会社の会社設立方法について解説します。

 

 

4-1 合同会社の会社設立

合同会社の会社設立の流れは以下の5つのステップになります。

 

  1. ①定款記載事項を決定する
  2. ②定款を作成する
  3. ③出資金の払込を行う
  4. ④登記申請を行う
  5. ⑤会社開設後の届出を行う

 

では、合同会社設立のステップ①から⑤までのポイントを解説します。

 

①定款記載事項を決定する

定款にも記載される、決定しなければいけない基本事項は以下になります。

 

社員 設立する会社に対して資本金の出資を行う、会社運営を執行する社員を決定します。該当社員が一人の場合には、その社員が代表社員になります。該当社員が複数いてかつ定めがない場合には全員が代表権をもつ業務執行社員になります。代表社員を1名等に限定する場合には、定款に記載する事で明確にすることが可能です。
商号 “合同会社”を商号の中に含める事が必要です。使用できる文字*や使用できない単語や文言**があるのは、株式会社と同様です。
目的 定款に定められた目的とは、事業目的をいいます。事業目的は、どんな事業を行うのかを明確にする事(明確性)と、事業が営利を目的としている事(営利性)と、適法である事(適法性)を考慮する事が求められます。そのうえで、原則企業は事業目的に沿わない事業を行う事が出来ません。そのため、現時点で実施しようとしている事業はもちろんですが、将来展開する可能性のある事業までを網羅する事が必要です。
本店住所 本店所在場所の最小行政区画までの事をいいます。つまり、『東京都港区新橋〇丁目△番地□号』が住所の場合、『東京都港区』までの記載で認められます。
公告の方法 会社にとって重要な事項を知らせるために行います。具体的には、合併や資本の増減や解散などがあります。株式会社では決算公告が義務付けられていますが、合同会社を含む持株会者には義務があります。公告の方法は、定款に指定がない場合には『官報』に記載する事にあります。その他の方法としては、日刊新聞に掲載する方法と自社サイトに掲載する電子公告があります。
決算月 1年間の業績を締める月を決算月といいます。決算月は、自由に設定する事が出来ます。日本の大半の企業は3月決算になります。
資本金 資本金は1円から設立する事が出来ます。また、中小企業の優遇措置である2年間の消費税納付免除を受けるためには、資本金が1,000万円未満である事が求められます。

 

*会社の商号で使用できるのは、漢字/平仮名/片仮名/ローマ字/アラビア数字と一定の符号(『&』『‘』『-』「.」『・』)になります。
**銀行や信託など金融機関が使用する文言や、公序良俗に反する単語・文言や、トヨタやソフトバンクなどの知名度の高い会社名や~支店や支部などは使用する事が出来ません。

 

②定款を作成する

合同会社では、定款の認証は必要ありません。そのため、必要事項を整理したうえで必要事項を記載すれば終了します。必要事項は①で決定した基本事項に加えて、下記の会社運用上で事前に決めておく事で処理がスムーズに進む事項になります。

 

利益分配 事業年度終了ごとの利益の分配方法を事前に決定しておくことで、出資者同士のトラブルを回避する事が出来ます。
経営しない出資者 合同会社は、出資したら経営に参加する事が一般的です。しかし、株式会社の出資者と同じように、会社の経営には参加しない事を希望する出資者もいます。そのような場合に認めるのかどうかを含めて対応方法細則を決めておく事は、広く出資者を募る上では重要です。
社員の退社 出資者が退職する場合に、その出資金をどうするのかを定めておくとトラブルになりません。出資金を戻す場合には、どの程度の期間を必要とするかなどを規定します。
議決方法 代表社員が複数いる場合などを規定します。

 

③出資金の払込を行う

出資する金額が決定したら、出資金を代表者の銀行口座に各社員が振込をします。この際に、誰が振込をしたか分かるように、振込名義は各社員名で行います。一連の払込が終了したら、通帳の表紙と『銀行名』と『口座番号』と『名義人』が記載された裏面と、振込者と振込額が分かる明細のコピーを証明書として保管します。

 

④登記申請を行う

登記申請に必要な書類を、管轄する法務局へ提出して、合同会社が設立して登記が完了します。以下に必要書類をまとめましたが、実際に提出する際には事前に管轄する法務局に必要書類を問い合わせる事を忘れないようにしてください。

 

  • ・登記申請書…法務局のwebサイトで確認できます。
  • ・定款
  • ・資本金決定書
  • ・代表社員の印鑑証明書
  • ・資本金の払い込み証明書
  • ・登記事項を記載した用紙
  • ・印鑑届書
    代表者が複数いる場合には、以下が必要になります。
  • ・代表社員の就任承諾書
  • ・代表社員決定書
    法人が社員となっている場合、以下が必要になります。
  • ・登記事項証明書
  • ・職務執行者の選任に関する書面
  • ・職務執行者の就任承諾書

 

⑤会社開設後の届出を行う

登記完了後には、以下の届出が必要になります。登記準備とあわせて届出の準備を行う事を推奨します。

 

〇税務署への届出

  • ・法人設立届出書*…詳細とフォーマットは国税庁のwebサイトで確認できます。
  • ・青色申告の承認申請書…詳細とフォーマットは国税庁のwebサイトで確認できます。
  • ・給与支払事務所等の開設届出書…詳細とフォーマットは国税庁のwebサイトで確認できます。
*法人設立届出書は、都道府県税務所と市町村役場への届出も必要になります。

 

〇日本年金機構への届出…社会保険加入の手続きを行います。

 

 

4-2 合同会社と株式会社の会社設立手順の主たる違い

合同会社と株式会社の会社開設の手順の主たる違いは、定款についての定めの多さと定款認証がない事がいえます。株式会社においても定款で絶対に記載しなければいけない事項の項目数は変わりません。しかし、その他会社運営のために決定しておかなければいけない事項が多いのが株式会社になります。一方、比較的に自由な会社運営が出来る合同会社では、記載しなければいけない事項は限定されていて、公証役場による定款認証もありません。

 

 

5 会社設立時のオフィス選びでチェックしたい9つのポイント

会社設立時のオフィス選びでチェックしたい9つのポイント

 

設立したばかりの会社にとってオフィス選びは一大イベントですが、オフィスにはどのような形態のものがあり、どのように選べばよいか知っているでしょうか。現代社会は、ますます多様な仕事やオフィスの在り方となっています。ここでは、会社設立時のオフィス選びの参考としての9つのポイントを説明します。最後まで読んで、自社に適したオフィスを探してください。

 

オフィス選びの4つのポイント

 

・ポイント① 事前確認事項「コスト」

初めに、オフィスを選定する際の事前確認事項である「コスト」、「エリア」、「広さ」の3つのポイントを抑えておきましょう。この3つはオフィス選びのために先立つものとなります。まずはコストからです。

 

賃貸オフィスの場合、契約時の初期費用として、敷金(保証金)や礼金、仲介手数料、火災保険料、保証会社を利用している場合には保証料などが掛かります。そして毎月発生するコストには、家賃の他にも、水道光熱費や電話・インターネットの通信費、共益費などが掛かります。

 

毎月のオフィス運営のコストは「固定費」という、会社の決算を左右する経費となります。固定費を上回る売上を達成しないと、会社の業績は悪化してしまいます。

 

そのため、現実的な売上額を基準として、オフィスに掛けられる予算を算出するのがよいでしょう。オフィスに求める希望や理想が先走り、コストと売上との関係性を後回しにしてしまうと、設立後直ぐに経営が行き詰まることになりかねません。

 

・ポイント② 事前確認事項「エリア」

エリアは、自身や従業員の通勤の利便性だけではなく、会社の「信用面」に関わります。

 

取引先が会社の場合(卸売業の場合)、取引可否の選定ポイントの一つは取引先のオフィス所在地となります。その所在地から相手の家賃支払能力などを推定でき、相手の業績や会社の体力などが分かるためです。

 

また、取引先との折衝が頻繁に起きる場合には、利便性の高いエリアにオフィスを構えることで、取引先に好印象を持ってもらえます。

 

取引先が個人の場合(小売業の場合)には、通勤の利便性やコスト面を重視したオフィス選びをするとよいでしょう。

 

・ポイント③ 事前確認事項「広さ」

人数に合わない広さは来客者に寂しい印象を、逆に狭い場合には窮屈な印象を与えてしまいます。

 

また、オフィス内の人にとっての用意するべき広さとして、労働安全衛生法によって「10㎡」という数値が定められています。したがって、目安として一人あたり10~12㎡(3~4坪)ほどの確保を考えるとよいでしょう。

 

なお、人は空間の広がりを広さだけではなく高さからも感じます。内覧する場合には高さもチェックするようにしましょう。広いのにどこか窮屈に感じるのは、高さが原因であることが考えられます。また広さには、エアコンや照明などの電気代が影響することも忘れてはならないポイントです。

 

・ポイント④ 事前確認事項「その他」

その他、事前確認の見落としがちなポイントを見ていきます。女性役員、または社員がいる場合にはトイレに気を付けましょう。他テナントとの共同使用である場合、トイレの数の多さが適切か、ウォシュレットや消音器が付いているかは確認ポイントです。

 

ゴミの収集日、収集場所、分別方法もチェックしておきましょう。ゴミ捨てはできれば簡略化したい作業であり、衛生環境にも影響します。

 

土日祝日やお盆、年末年始に出勤がある場合は、その期間中にオフィスを使用できるか、使用するためには何か規則があるのか確認しましょう。入り口のセキュリティや警備体制も気になるようならチェックポイントです。

 

オフィス

 

・ポイント⑤ 賃貸借オフィスのメリット、デメリット、特徴

 

賃貸借オフィスのメリット、デメリット

 

ここまでは事前確認事項を見てきました。ここからは、オフィスの形態ごとのポイントをみていきます。まず初めは、オフィスの最もスタンダードでメジャーな形態である「賃貸」です。

 

賃貸の特徴でありメリットは、自分の好きなエリアや広さ、その他こだわりポイントを満たせることです。予算に応じて様々な物件を選ぶことができ、内装やインテリア、席の配置に自身のこだわりを反映させることができます。

 

また、賃貸物件が元々オフィス用途として考えられている場合、セキュリティ面において、施錠方法や警備会社との契約など、信頼のおけるものが多い傾向にあります。

 

デメリットは物件の運用費用の高さです。毎月の家賃や水道光熱費などの固定費が高額となることはもちろん、契約時の初期費用も他の形態に比べて格段に高額です。契約時の保証金、すなわち賃貸住宅の敷金にあたる、貸主に入居前に預けておく修繕費用は、家賃の6ヶ月から12ヶ月分が相場となっています。

 

また、物件によっては礼金を家賃1~2ヶ月分取られることがあります。そして、仲介業者への仲介手数料も家賃の1ヶ月分程度を見込んでおく必要があります。

 

更に、個人机や会議机とそれらの椅子、接客スペース、ロッカーなどのオフィス家具、プリンターや電話機などの通信設備、インターネット環境、及び内装は、こだわればこだわるほど高額となります。

 

そのため、同地域の周辺物件と比較して割高ではないか、築年数や造り、坪単価とを比較してチェックしましょう。

 

また、内装工事にお金を掛ければ掛けるほど、退去時に掛かる原状回復工事費用も高額となります。解約時には保証金から差し引かれる家賃の1~2か月分が相場となる、償却費という費用を求められる物件もあります。契約時には、解約時の償却費条項があるかどうかも確認しておくとよいでしょう。

 

また、オフィス用物件の場合には通常、契約書に「退去時には、退去通告月から○ヶ月分の賃貸料を徴収する」という条項あります。この条項にある○ヶ月の期間中は、実際の入居の有無に関わらず賃貸料を徴収されますので注意が必要です。

 

何より賃貸物件には、入居審査があります。審査にあたっては会社の信用度が重要な要素となりますが、会社の信用度は業績や今後の見通しによって測られますので、実績の無い、設立して間もない会社はどうしても審査困難となります。

 

・ポイント⑥ レンタルオフィスのメリット、デメリット、特徴

 

レンタルオフィスのメリット、デメリット

 

賃貸オフィスは、内装工事からオフィス家具までを自分で用意しなければなりませんが、レンタルオフィスの場合は、それらを用意する必要はありません。レンタルオフィスとは、オフィスとして機能する一式をあらかじめ備えた形態だからです。

 

多くのレンタルオフィスは、フロアをパーティションで分けた形態となっています。通常、会議室などは他の会社と共用のものが用意されており、使用料金を支払って時間予約制により使用します。

 

また会議室の使用以外にも、オプションサービスとして自社スペース内の清掃サービスや、インターネット環境の使用、受付窓口、郵便物の集配があります。

 

レンタルオフィスのメリットには、立地の良さがあります。多くのレンタルオフィスは、賃貸するには高額となるエリアでも、比較的格安料金で使用することができます。同地域の他の物件と比較する基準は、賃貸の場合は坪当たりの単価でしたが、レンタルオフィスの場合は人当たりの単価となります。

 

また、初期費用も賃貸と比べて低額です。賃貸物件の保証金には6~12ヶ月分を求められますが、レンタルオフィスの場合は3ヶ月分前後が相場となります。一方、賃貸物件には必要のない入居時の手数料などの費用を求められる物件があります。

 

また、退去時の費用も賃貸物件と比べると低額です。賃貸借は内装工事を前提としていますので、その原状回復工事費用も高額となりますが、レンタルオフィスには内装工事が発生しませんので、退去時に求められる費用はクリーニング代程度です。

 

そのため、業績好調により人員が増え、現在のオフィスが手狭になったときには、賃貸物件よりもレンタルオフィスの方が気軽に、より大きなオフィスへと移動することができます。

 

デメリットの一つは、内装工事をする必要がないということの裏返しとなる、内装にこだわりがあっても改装工事を行うことができない、ということです。そのため、人によってはどうしてもいつまでも「借り物」という印象が拭えないでしょう。

 

そして、賃貸物件と比べた場合の実感の違いは「手狭感」です。レンタルオフィスに広々とした空間を求めることはできませんので、もし広々とした、あるいはこだわりのあるオフィスを求めている場合には、レンタルオフィスは選択肢から外れることになります。

 

そして、隣のテナントとの間を隔てているパーティションは、通常防音性に優れていませんので、自室の声が漏れ聞こえている可能性があります。

 

そのため、静かな環境を求めている場合や、個人情報や業務・商品内容の機密性を重視する場合は、内覧の際にしっかりとチェックをするか、レンタルオフィスを選択肢から外すことになります。

 

また、レンタルオフィスの住所を本所所在地にと考えている場合には、あらかじめ本所所在地として登記してよいかレンタルオフィスの運営会社に確認しておきましょう。運営会社によっては登記を認めないこともあります。

 

そして、レンタルオフィスも商売の一つですので、儲けを出さないと続けられません。レンタルオフィスの廃業により強制退去ということもあり得ますので、レンタルオフィスを選ぶ際には、エリアや使用料だけではなく、空き室状況などによって事業の景況を気に掛けるのがよいでしょう。

 

・ポイント⑦ バーチャルオフィスのメリット、デメリット、特徴

 

バーチャルオフィスのメリット、デメリット

 

近年、バーチャルオフィスという形態が徐々に広がり始めています。バーチャルオフィスとは、実体としてのオフィスは存在せず、会社の所在地を公示するために、または会社の設立登記の際に本所所在地としての住所をあてがうために、住所を提供するためのサービスです。

 

そのためバーチャルオフィスは、必ずしも事務所を構える必要のない、リモートや顧客先に常駐などの業種で、自宅を本所所在地としたくないときなどに有用な形態となりますが、派遣業など業種の中には実体のある事務所を構えることが許認可の要件となっている場合がありますので、注意をしましょう。

 

バーチャルオフィスには住所の提供だけではなく、電話の転送または代行サービスや、郵便物の転送サービス、中には会議室のレンタルなどのサービスを行っているところもあります。

 

バーチャルオフィスのメリットはコストを掛けないで済むことです。東京都内の一等地と呼ばれるエリアでも、バーチャルオフィスの使用料は数千円~1万円前後です。初期費用も1万円程度のため、レンタルオフィスと比べても破格の運用費用となります。

 

デメリットは、実体がないために融資が難航したり受けられなかったりする場合があることです。特に設立して間もない会社への融資には、金融機関として側も会社に実体を求めますので、尚更困難が予想されます。

 

・ポイント⑧ シェアオフィスのメリット、デメリット、特徴

 

シェアオフィスのメリット、デメリット

 

シェアオフィスとは、一つのオフィスを複数の会社が共同使用する形態です。簡易パーティションで区切られているところもあれば、席の集まりとなる島ごとに各社が割り当てられているところもあり、中には明確な割り当てがなく席を自由に行き来できるところもあります。

 

そのためシェアオフィスは、知見を広げたり情報収集したりしたい場合や、ある商品を共同して開発・仕入れ・売り出す場合、または同業種ではあるものの、異なる商品を扱い、商品の展示会に共同して参加するなど、空間や時間を共有することで時間や営業力を強化できる場合などに用いられる形態です。

 

使用料は、レンタルオフィスと比べても格安の月額数万円となります。あらかじめ定められている場合もあれば、人数などの基準によって会社間の協議により決まる場合もあります。

 

デメリットは、基本的に声や資料が筒抜けになりますので、情報やプライバシーが晒されることです。集中力を要する仕事や、静かな環境が必要な仕事にはそぐわず、また他社に合わない人がいた場合には、社内での人間関係よりも複雑になる場合があります。

 

・ポイント⑨ 自宅をオフィスとする場合のメリット、デメリット、特徴

 

自宅をオフィスとする場合のメリット、デメリット

 

自宅をオフィスにする、という方法もあります。自宅オフィスの場合、改めて内装工事や必要設備を揃えない限りはコストも掛からず、勝手知ったる環境で仕事ができます。都市圏に住んでいる人にとっては、通勤による時間やストレスが掛からないこともメリットです。

 

ただし、従来の生活環境に仕事が入り込むことになるため、プライベートと仕事を切り分けたいときがあっても難しくなることはデメリットです。仕事をしているときに家の雑用が入り、思うように仕事が捗らない状況もあります。

 

また、会社を設立する際は本所を登記する必要がありますが、自宅を本所とした場合には自宅の住所を公表することになります。また、自宅が賃貸物件の場合、大家さんによっては会社としての使用や登記を認めていない場合がありますので事前に確認をするようにしましょう。

 

 

6 まとめ

今回は会社の4つの形態について解説しました。会社を設立する際に、どの形態を選択するかは将来の事業計画とその計画による資金の必要性によって変わってきます。手軽に簡単に小さな規模の会社を設立したい場合には持分会社が向いています。また、多くの場合では株式会社を選択しておけば間違いありません。それぞれの会社形態の特徴を理解したうえで、正しい選択を実施して下さい。


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