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決算書から読み解く不動産投資術

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みなさんは毎年作成される決算書をどのように活用していますか?
決算書は一年間の事業成果をまとめたものですが、その活用の仕方はさまざまです。1年の事業を振り返るものであり、税金を支払うためのものであり、銀行に提出するためのものであり、次の投資のための戦略策定に必要なものであり、ひとつの決算書でもさまざまな役割を果たします。

 

そしてその役割に応じて決算書の見方や捉え方も変わってきます。銀行融資のことを考えると利益は上がった方がいいですが、税金対策のことを考えると利益は少ないほうが税金は安くなります。売上が上がったり下がったり、利益が増えたり減ったり、それぞれ目的による見るポイントは少しずつ変わっています。「帳簿ばかり眺めていても利益は増えない」という方もいますが、決算書なかには利益を生むためのヒントやポイントがたくさん隠されています。

 

ここでは不動産投資における決算書の読み方と「不動産投資に活かせる決算書のポイント」について解説してゆきます。

 

 

1 決算書の仕組みを理解しよう

決算書は「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」の3つからなります。

 

 

1-1 貸借対照表の仕組みを理解しよう

貸借対照表はバランスシート(B/S)とも呼ばれ、企業の一定時点での財務状態を「資産」と「負債」「純資産」に分けて表示したものです。噛み砕くと、その企業は「どうやってお金を調達したのか=負債・純資産」と、「そのお金が何に変わったのか=資産」ということになります。

 

「資産」の部は企業の全財産が記載されています。現金・預金・未収入金・土地・建物などの項目があります。
「負債」の部には返済しなければならないお金が記載されています。自己資本に対して他人資本とも言います。短期借入金・長期借入金・未払金などの項目があります。
「純資産」の部は株主が会社に払い込んだ資金や利益の蓄積が記載されています。これらは返済の必要がないお金で、他人資本に対して自己資本とも言います。資本金・利益剰余金などの項目があります。

 

 

1-2 貸借対照表と不動産賃貸業

不動産投資家にとっては、負債は銀行からの借入れである「長期借入金」「短期借入金」、純資産は「資本金」や「利益準備金」、資産は購入した不動産物件である「固定資産(建物)(土地)」や「現預金」などになります。

 

不動産投資には、不動産を第三者に賃貸し賃料収入(家賃収入)を得る「不動産賃貸業」と、転売を目的に不動産を仕入れ短期的に販売する「不動産販売業」がありますが、ここでは「不動産賃貸業」について説明します。

 

【資産】 【負債】
現預金
  
固定資産
 (建物)
 (土地)
短期借入金
長期借入金
【純資産】
 資本金
 利益剰余金

 

貸借対照表の状態をあらわす指標に「自己資本比率」があります。企業の全資産のうち、返済の必要がないお金(純資産)の比率がどれくらいあるのかを計算したものです。自己資本比率が高い企業ほど経営は安定していると言えます。

 

自己資本比率(%)=自己資本(純資産)÷総資産(資産)×100

 

では、企業活動により貸借対照表はどう動き、自己資本比率はどう変わっていくのでしょうか。

 

①賃貸用不動産を購入した場合

賃貸目的で取得した不動産物件は「固定資産(建物)(土地)」に計上され、貸借対照表の左側の「資産」の部に記載されます。この物件を取得するために銀行から借入れを行った場合は、同時に「長期借入金」として、貸借対照表の右側の「負債」の部に計上されます。すると分母である純資産が大きくなり、自己資本比率は低くなります。

 

②減価償却費を計上した場合

減価償却費とは、取得した資産を一括で当期に費用計上するのではなく、使用することにより価値が減耗した分だけ1年ごとに費用計上するというものです。実際には取得した資産の種類により、使用できる年数が決まっており、決まった金額や決まった比率で費用計上します。新築で購入した物件も、時がたてば壁紙が汚れたり、故障したりして、購入当初より価値が減っていくので、その減った分を費用として計上すると考えればいいでしょう。

 

減価償却費を計上すると、貸借対照表上では資産の部の「固定資産(建物)」の金額が減ります。期初物件の価値が1億円だったとして減価償却費を3百万円計上した場合には、期末の物件の価値は9,700万円になっています。自己資本比率では、分母である総資産が小さくなるので、自己資本比率は高くなります。

 

 

③ 利益を計上した場合

利益を計上した場合は、貸借対照表の資本の部の「利益準備金」が増加します(配当なしの場合)。自己資本比率の計算では、分子である資本の部が増加するため自己資本比率は高くなります。反対に損失を計上した場合には、分子である資本の部が減少するため自己資本比率は低くなります。

 

 

1-3 損益計算書の仕組みを理解しよう

損益計算書はプロフィットロス(P/L)とも呼ばれ、企業の1年間の活動成果が、売上や経費、利益項目として記されています。

 

不動産投資家にとっては、家賃収入(売上)がどれだけあり、家賃収入を得るために管理費や経費(費用)がいくらかかり、どのくらい利益が出たかという、収支の情報を記載したものが、損益計算書と呼ばれる表です。家計でいう家計簿と一緒で、今日は何を買って、いくら収入があったのかを記録してゆきます。

 

① 損益計算書の仕組を理解しよう

利益とは、不動産投資における1年間の成績をあらわしたものです。

 

「利益」=「収入(家賃)」-「費用(管理費)」

 

不動産賃貸業は固定資産である不動産を購入した後は、その固定資産から家賃収入を上げていくビジネスモデルです。利益の出し方はシンプルで毎年ほぼ同じような形態の損益計算が作成されることになります。

 

不動産賃貸業の損益計算書は、主要な項目を把握できれば、損益計算書を理解することはそれほど難しいことではありません。
収入は家賃ですので比較的簡単ですが、費用の項目については、計上する項目や金額の処理について専門的な手続きもありますので、各項目をこの機会に理解しましょう。

 

【法人の損益計算書】

売上高     家賃収入、駐車場収入
売上原価   基本的にはありません
売上総利益   売上高と同じです
販売管理費
 人件費   給与、役員報酬
 一般販管費 管理費、水道光熱費、修繕費、減価償却費
営業利益    売上総利益から販管費を差し引いたものです
営業外収益  受取利息
営業外費用  支払利息
経常利益    営業利益から営業外損益を差し引いたものです
税引前当期利益 経常利益から特別損益を差し引いたものです
法人税
当期純利益   税引き後の純利益です

 

【個人の損益計算書】

収入      家賃収入、駐車場収入
必要経費    管理費、諸経費、支払利息
差引金額    収入から必要経費を差し引いたものです
専従者給与   家族への給与
青色申告特別控除 65万円
所得金額    税引き前の利益(経常利益)

 

②損益計算書の主な項目を理解しよう

「売上(収入金額)」は家賃収入が基本です。駐車場収入や自販機収入、太陽光発電収入等も売上に含まれます。
「販売管理費」は事業をおこなうためにかかった必要経費はすべて含まれます。
「管理費」はアパート・マンション管理をおこなう会社に支払う費用です。管理会社は建物の管理、共用部分の維持管理を行います。
「修繕費」は建物や部屋の設備などの修理、修繕などにかかる費用です。
「減価償却費」は建物の購入費用を、その建物の耐用年数によって何年かに分けて配分し、各年の費用として計上するものです。

 

  • 鉄筋コンクリート…47年
  • 鉄骨…34年
  • 木造…22年

 

「人件費」は、給与や役員報酬として支払った費用です。法人では役員報酬が「販管費および一般管理費」に含まれますが、個人の場合、所得や専従者給与は別出しになっています。

 

法人の場合のほうが個人に比べ、「広告宣伝費」「交際費」「保険料」など賃貸経営に間接的にかかる費用を広く計上することができます。

 

個人の場合は事業的規模(5棟10床)を満たす場合は、計上できる費用の範囲が広がります。事業的規模に満たない場合は直接経費のみしか認められない場合があります。

 

「営業利益」は主たる営業活動である不動産賃貸業で得た利益を示します。個人の場合は家賃収入から必要経費を引いた利益を示します。

 

これは、レイアウト P タグのコンテンツです

初年度は物件の購入費用などで赤字になる可能性はありますが、二期目以降に営業利益ベースで赤字が出る場合は、今後も赤字が出続けるおそれがあり、ビジネスモデルの修正が必要です。また減価償却費を除いても営業利益がマイナスの場合はキャッシュフローが不足してきます。現預金が枯渇し資金繰りに支障をきたす恐れがあり、早急に対応が必要です。

 

「営業外費用」は、銀行への支払利息などの費用です。法人の場合、支払利息は営業外費用に計上しますが、個人の場合は必要経費として計上します。

 

「経常利益」は、主たる営業活動である不動産賃貸業で得た利益と、それ以外に得た利益を加えた利益を示したものです。法人の決算書では、経常利益が事業全体の利益をあらわしているものとして、もっとも重要視されます。個人については「所得金額」ベースで考えます。

 

 

1-4 キャッシュフロー計算書の仕組みを理解しよう

キャッシュフローとは、事業活動による資金の流れのことです。一定期間の事業活動によって得た収入をキャッシュインフロー、支出をキャッシュアウトフローと呼び、両者を合わせて「キャッシュフロー」と呼びます。

 

不動産投資の場合は、

 

「キャッシュフロー」=「税引き後利益」+「減価償却費」―「返済元金」

 

となります。

 

キャッシュフローがマイナスの場合は、返済のための資金を補てんする必要があります。不動産投資の場合は長期の事業ですので、必要に応じて早めに手を打っておかなければ延々と赤字の補てんを続けなければなりません。

 

 

2 特に重要な勘定科目を理解しよう

不動産投資をおこなううえで重要な勘定科目は次のようになります。

 

 

2-1 減価償却費を理解しよう

減価償却費とは、長期間利用する資産(車や建物)を購入した場合に、購入したその年に一括で経費するのではなく、会計上いったん資産として計上し、その後、資産を利用できる期間にわたって徐々に経費にしていくことをいいます。資産の一部を経費にするたびに固定資産の金額を同額減らしてゆきます。

 

不動産で減価償却ができるのは、経年で価値の減耗が生じるものだけになります。すなわち建物は減価償却できますが、土地については価値が劣化しませんので減価償却はできません。

 

減価償却費は次の計算式で求めます。

 

減価償却費 =「取得価格」×「償却率(耐用年数に応じて)」

 

① 取得価格

建物の取得価格は、売買契約書に土地と建物の金額が明記されている場合、売買契約書の建物部分の金額を使って計算します。明記されていない場合は別の方法で算出します。

 

例えば固定資産税評価額を使って按分する方法では、売買価格が土地建物合計で1億円の物件の固定資産税評価額が8000万円で、建物が4800万円、土地が3200万円の場合の減価償却は下記のとおりとなります。

 

建物金額=売買価格×建物の固定資産税評価額÷物件の固定資産税評価額

 =1億円×4800万円÷8000万円=6000万円

 

② 耐用年数

マンションやアパートなど、国税局は建物の構造ごとに法定耐用年数を定めています。各年の費用として計上します。

 

  • 鉄筋コンクリート(RC)…47年
  • 鉄骨…34年
  • 木造…22年

 

③ 新築物件の償却率を求める

新築物件は法定耐用年数の償却率を用いて計算します。

 

例えば新築の鉄骨建物の場合は、償却率は法定耐用年数34年の「0.030」になります。建物の価格が6000万円の物件の場合
6000万円×0.030 = 減価償却費180万円/年 となります。

 

④ 中古物件の償却率を求める

中古物件は、簡便法という方法を用いて建物の築年数ごとの耐用年数と償却率を算出します。

 

a 法定耐用年数をすべて経過したケース

 

「耐用年数 = 法定耐用年数×0.2」

 

 

木造建物が法定耐用年数をすべて経過したときの建物の償却率は
  耐用年数=22年×0.2=4年の「0.25」になります。

 

b 法定耐用年数の一部を経過したケース

 

「耐用年数=(法定耐用年数―経過年数)+経過年数×0.2」

 

 

木造の建物が築年数7年を経過したときの建物の償却率は
  耐用年数=(22-7)+7×0.2=16年の「0.063」になります。

 

⑤ 中古マンションの減価償却費の計算例

  • 平成29年10月取得
  • RC造
  • 建物価格:6,000万円

 

(耐用年数)
(47年―10年)+10年×0.2=39年 → 償却率「0.026」

 

(減価償却費の金額)
6000万円×0.026=156万円/年

 

 

2-2 修繕費を理解しよう

不動産賃貸業では修繕費は必ず発生する費用です。退去者が発生するとリフォームを実施し、壁紙や床を綺麗にします。共用部分の蛍光灯の取り換えや、居室の備品や建具の交換・修理、給湯器等の修理などの小さい修繕から、給水設備や消防設備の修理から外壁塗装や屋上の防水など比較的規模の大きいものまでさまざまです。

 

修繕費はその規模や内容により「修繕費」か「資本的支出」に分かれます。
「修繕費」は必要経費となりますので、その工事やリフォームが完成した年に一括で費用計上します。
「資本的支出」となった場合は、まず資産に計上し、その後、資産の法定耐用年数に渡って減価償却費として経費化します。

 

《修繕費の判断基準》

  • (建物の維持管理に係る費用)
  • 掛かった費用が20万円未満
  • 修繕する周期がおおむね3年以内
  • 明らかに修繕に関する費用である
  • 60万円未満の修理・改修である
  • その資産の前年末の取得価額の約10%以下の修理・改修などである
  • 被災などの場合の特例によって経費処理している
  • 継続して7:3基準によって経費処理している(7:3基準は、支出金額×30%と前期末取得価額×10%との少ない金額を修繕費とする)

 

《資本的支出》

  • 建物の価値や耐久性を高めるための工事にかかる費用

 

修繕費については工事請負契約書や見積書の作り方によって、費用計上の仕方が変わってきます。明細をできるだけ細かく上げてゆけば金額を細かく分けることができるため、修繕費として一括計上できることになります。できるだけ一括で費用計上したい場合は有効です。

 

 

2-3 交際費を理解しよう

交際費は収益を得るために直接要した費用や業務遂行上必要と認められる費用が必要経費と認められます。

(経費計上できるもの)

  • 賃貸経営に直接関わる人との飲食(管理会社、不動産会社等)
  • 関係者との飲食代
  • 関係者へのお中元

(経費計上できないもの)

  • 賃貸経営に関わらない人との飲食(友人・配偶者)

 

資本金1億円以下の法人については、800万円までの交際費は全額損金算入が可能です。また1人5000円以下の飲食費は、相手先名称、氏名、飲食店の名称等を領収書以外で添付することで全額損金にできます。

 

 

3 事業拡大のカギ「銀行から見た決算書」のポイントを理解しよう

不動産投資において銀行融資をスムーズに引き出せるかは事業拡大のカギです。自己資金がよほど潤沢にある方は別として大半の方は銀行融資を活用しレバレッジを効かせて投資を行います。銀行から見て「貸しやすい」決算書を作らなければなりません。

 

 

3-1 銀行から融資を受けやすい決算書とは

お金の貸し手である銀行から見ると、一番のポイントは「貸したお金が返ってくるか」です。収支バランスが合っているか、借入金額が過度になっていないかを決算書を見てチェックします。銀行では審査のさいに、過去の決算書と比較しながら、各項目の数字の変化を確認します。

 

「現預金」   十分な流動性を準備しているか。前年対比での増減。
「未収金」   回収不能な家賃はないか。適正な水準か。
「短期借入金」 増加していないか。資金繰りは円滑か。
「長期借入金」 約定返済は進んでいるか。

 

「売上」    家賃水準・稼働率に変化はないか。
「費用」    過度の費用計上になっていないか。
「経常利益」  増減益の要因は何か。一時的なものか恒常的なものか。

 

とくに重要な3つの指標を説明します。
① キャッシュフロー ②債務償還年数 ③債務超過

 

① キャッシュフロー

前の項でも説明しましたが、キャッシュフローとは1年間の利益と実際にキャッシュアウトしていない減価償却費を加えた金額で、借入返済をカバーできているか、返済余力はどの程度あるかを判断します。返済余力が大きいことは、家賃水準の下げや空床の発生、金利の上昇などへの変事対応力の高さを示します。また次の投資に向けての備えでもあります。

 

キャッシュフロー=税引き後利益+減価償却費―返済元金

 

② 債務償還年数

銀行員が重視している指標に「債務償還年数」というものがあります。銀行の側からみると融資した資金が確実に返済されるかどうかは、融資した資金の合計額を毎年生み出されるキャッシュフローで返済すると、どれだけの年数で完済できるのかということになります。その指標として、会社が利益やキャッシュフローで借入金を何年で返済できるのか見ているのです。

 

債務償還年数 =(有利子負債―現金)÷(税引き後利益+減価償却費)

 

賃貸用途の不動産投資は、購入したマンションやアパートの家賃収入で借入れを返済していくという投資になります。もちろん物件購入には数千万円ほどの資金調達が必要になります。そのため購入当初は借入金も大きくなり返済までの期間も長期間(10年〜35年)になります。売上金額に対して多額の固定資産が貸借対照表上に計上されます。

 

業種により目安の年数は異なりますが、不動産賃貸業の場合、債務償還年数としては20年以内を一つの目標としたいところです。

 

 

③ 債務超過

負債総額が資産総額を超えている状態を示します。財産すべてを処分しても借入金を全額返済することができない状態です。赤字が何期も続いて利益準備金のマイナスが資本金を上回る状態や、物件を売却したさいに大幅な売却損が発生した場合などです。債務超過の場合、銀行の融資姿勢は厳しくなりますので、税金対策などで赤字を計上する場合でも債務超過には気を付けなければなりません。

 

債務超過 : 総資産―総負債 > 0 または 純資産<0

 

また銀行の場合、決算書の数字を細かく精査する場合があります。とくに固定資産(建物)や(土地)については、決算書に記入されている金額は「簿価」と呼ばれますが、それを現在の物件の価値である「時価」で評価する場合もあります。

 

銀行の物件評価には「積算評価法」「収益評価法」の二つの方法があります。
「積算評価法」
積算評価法は土地の価格と建物の現在価格を算出して評価する方法です。土地評価額は原則路線価に土地面積を掛けて算出されます。建物の評価額は、再調達価格に延べ床面積と法定耐用年数から築年数を引いたものを掛け、法定耐用年数で割ったものです。再調達価格は構造によって各金融機関であらかじめ決まっています。RCなら20万円・鉄骨は18万円、木造は16万円などおよその目安の金額があります。

 

「収益評価法」
収益評価法は収益物件からのキャッシュフローを借入返済原資とし、金額を決定する方法です。家賃収入に入居率を掛けた金額から経費固定資産税、銀行返済額などを引いて算出します。

 

積算評価と収益評価をそれぞれ算出した上で比較し、実際のバランスシートに大きな含み損がないか、債務超過になっていないかをチェックします。

 

 

3-2 利益が増えると税金も増える

少し目線を変えますが、事業活動において利益が増えると、当然税金も増えることになります。節税を目的として不動産投資をされる方もおり、事業が順調に進むにつれ税金が増えてゆくというのも、もったいないと考える方も多いでしょう。

 

税金を取る側の税務署から見ると、利益が出ているかという点より、一番重要視するポイントは「正しく経理処理がされているか」です。不動産賃貸業の場合は、あまり複雑な経理処理はありませんが、経費処理については、実態と乖離がないか、適正な水準で処理する必要があります。特に損益計算書において売上や必要経費が正しい処理がされているかをよく確認しておきましょう。

 

特に節税目的で不動産投資を行っている場合は、下記の項目は注意が必要です。

 

「売上」  期末期初の処理や滞納家賃は正しく処理されているか。
「人件費」 勤務実態があるか。役員報酬の取扱は問題ないか。
(個人)専従者要件は満たしているか。
「交際接待費」適正な水準か。
「消耗品」 社用車の使用実態があるか。 
「地代家賃」法人・個人の区分が明確になされているか。

 

 

4 決算書から今後の戦略を考えよう

ここまで不動産賃貸業の決算書の中身や読み方を解説してきました。決算書は、1年間の事業成果としての決算書の読み解き方でしたが、ここからは未来の話に目を向けてゆきます。

 

これから会社をどのようにしてゆくのか、どのように発展させてゆくのかにより決算書の作り方も工夫してゆく必要があります。

 

今後の大きな方向性として下記のようなものがあります。
① 規模規模を拡大してゆく
② 税金対策として活用する
③ バランスをとりながら運営していく

 

① 規模規模を拡大してゆくには、先にも述べたように「銀行融資が円滑に受けられる」状態でなければなりません。銀行から融資を引き出しやすい決算書というのは、銀行から見て「貸したお金が返ってくる」ものでなければなりません。

「債務償還年数」「自己資本比率」などの指標を意識してゆく必要があります。具体的には、損益計算書上では、経費を抑えて利益を出す必要があります。利益及びキャッシュフローを増やし自己資本比率を高めてゆかねばなりません。

 

黒字を出すことを主眼において経費を抑えて利益を蓄積し、純資産を増やしてゆきます。
また法人から個人への貸付も不透明なものが多い場合は精算してゆきましょう

 

② 税金対策として活用するポイントは「経費をできるだけ積み上げてゆくこと」です。

赤字を出してでもできるだけ経費を積み上げてゆきましょう。また個人は3年、法人は9年間、損失の繰り越しが可能です。

 

具体的な手法としては以下のような手法があります。
・役員報酬の引き上げ
・社用車の購入
・法人保険への加入

 

③ バランスをとりながら運営してゆく

上記2つのどちらにも偏り過ぎず、バランスをとりながら適正な水準で利益をコントロールしてゆく方法です。基本的には利益を確保し、安定性を確保したうえで、経費計上などでコントロールを行います。

 

例えば「債務償還年数」で15年程度の状態をひとつの基準と考え、まずはその基準をクリアできる範囲で利益を計上してゆき、利益水準が15年を超える部分については、役員報酬や社用車など経費をコントロールしてゆく考え方です。

 

また修繕の場合も、工事請負契約書や見積書の項目を細かくしてゆき、例えば20万円未満で計上するものを増やせば、修繕費として当期に一括で処理することができます。また修繕費での一括計上を抑えるために資産計上するという選択肢もでてきます。

 

同様に新たな投資物件の検討のさいにも投資後の会社全体の貸借対照表や損益計算書をイメージしながら検討をおこなう必要があります。

 

たとえば中古マンションを購入するさいには、売主と売買契約を結びますが、土地建物の割合が決まっていない場合は、売主や仲介業者との交渉の段階で、建物の割合を大きくすれば、減価償却費を大きくすることができます。建物の割合を小さくすれば減価償却の金額を少なくすることができます。

 

決算書を読み解く力を高めてゆくことで、結果としての決算書を分析するだけでなく、今後の不動産投資に対する選択肢をより多く備えることができます。ぜひご自身の決算書を振り返り、今後の不動産投資に活かしてください。

 

 


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